2022年も2月下旬に差し掛かり、いよいよプロ野球の開幕も近づいてきています。
近年は、従来の地上波だけでなくインターネットを介した試合中継の視聴も広がっています。これにより、時間・場所問わずプロ野球の試合中継が観れるようになっています。
一方、インターネットでプロ野球中継を視聴できるサービスが非常に増えており、どのサービスを選ぶべきか迷う人も多いでしょう。本記事では、各サービスの特徴を比較しながら、目的に応じたおすすめのサービスをご紹介します。
また、球団ごとに試合中継を視聴できるサービスをまとめます。
プロ野球の試合中継を視聴する方法
プロ野球が好きなら、できるだけ現地でリアルタイムで観戦したいですよね。しかし、現地観戦となると場所的な制約や、コロナによる観客数制限もありハードルが上がっています。
現地観戦が難しいなら、試合中継で楽しむという選択肢があります。インターネット中継も広まっているなか、プロ野球中継を視聴する代表的な方法を簡単に整理します。
地上波や地方テレビ局でのテレビ観戦
かつては巨人戦を中心地上波での試合中継が多かったのですが、近年は激減。試合が長時間にわたること、終わりが読めないなどの問題もあり、全国の地上波で放送されるプロ野球の試合は珍しくなりました。
主にオールスターゲームや日本シリーズが地上波で放映されています。
また、各ローカル局で地元チームの主催試合の試合中継をしている場合は多いです。全試合ではありませんが、ホームゲームをある程度視聴できれば良い人にとってはテレビでも十分でしょう。
BS/CSなどの有料チャンネル
地上波に変わり、「スカパー!」に代表される有料チャンネルと契約してプロ野球中継を楽しむケースも増えています。
地上波ではマス向けのコンテンツにせざるを得ない面もありますが、有料チャンネルはファンのニーズに合わせてより深い情報やコンテンツを届けてくれます。
DAZNを始めとしたネットで視聴できるOTTサービス
スマートフォンの普及に伴い、爆発的に伸びているのがインターネット中継です。プロ野球でいえば、「DAZN」や「パ・リーグTV」が代表選手でしょう。
他にも、「hulu」や「フジテレビオンデマンド」など、特定の球団のホームゲームとプロ野球以外の幅広いコンテンツをカバーしているサービスもあります。
インターネット中継の登場により、通勤中や外出先など、好きなタイミングでプロ野球中継を視聴できるようになりました。また、基本的には見逃し配信としても視聴できるのが特徴で、試合終了後でも見たいシーンだけ見るなど自身に合った楽しみ方ができます。
プロ野球・ネット中継サービスのメリットとデメリット
人気の高まっているネット配信ですが、メリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう。
メリット
- 中継対象試合がテレビより多く、アウェイの試合も視聴しやすい
- 時間や場所にとらわれず視聴の自由度が高い
- リアルタイムで視聴できなくても、後追いで再生できるサービスが多い
デメリット
- 通信状況に左右される(安定したネット環境が必要)
- 安定したネット環境があっても地上波よりは遅延や中断が起こりやすい
- 地上波やローカル放送と比較すると料金がかかる
プロ野球中継の視聴におすすめのサービスを分かりやすくご紹介
それでは、プロ野球中継を視聴できるサービスを分かりやすく整理してご紹介します。
プロ野球中継視聴のサービスを選ぶ基準
一口に「プロ野球ファン」といっても、特定のチームを熱心に応援するファンもいれば、幅広く応援しているファンもいます。
サービスを選ぶにあたり、応援しているチームのホームゲーム(主催試合)だけを視聴できるのか、アウェーゲームも視聴できるのか、がひとつのポイントになるでしょう。
また、視聴スタイルも大きく関わってきます。基本自宅にいる時間が多く、テレビで観たい人は地元のテレビ放送や有料チャンネル。外出先含め柔軟に試合を視聴したい場合はインターネット中継のサービス。といったように選ぶべきサービスが変わってきます。
テレビだと基本的にはリアルタイムや録画視聴、インターネットだとリアルタイムでもアーカイブでも(※サービスによる)プロ野球中継を楽しめる、といった違いもありますね。
プロ野球中継を視聴できる主なサービス
・プロ野球に特化したサービスか
・テレビかインターネットか
という切り口でプロ野球中継を視聴できる主なサービスをマッピングしてみました。
この図に沿って、主なサービスやその特徴をご紹介します。
【DAZN】プロ野球はもちろん、MLBや他競技を幅広く観るなら
スポーツのインターネット中継サービスで日本よく知られているのはDAZNでしょう。プロ野球だけでなく、JリーグやBリーグなど幅広い競技の試合が放送されています。MLBも視聴できるため、大谷の活躍なども観ることができます。
2021年は、広島カープを除く11球団の主催試合が視聴できました。シーズンの半分はアウェーゲームであり、どの試合も見逃したくないプロ野球ファンにおすすめです。
一定期間、アーカイブが残るのでリアルタイムで見逃しても安心です。
これだけ充実したスポーツコンテンツをいつでもどこでも観れるのは非常にオトク。docomoユーザーなら、さらにオトクな料金で利用できます。
また、サッカーを始め野球以外のコンテンツも充実しています。複数スポーツの試合中継を楽しみたい方にもおすすめのOTTサービスです。
2022年からDAZNで値上げ
賛否両論ありますが、2月22日よりDAZNは約50%もの値上げを実施します。
「DAZN」、2月からの値上げを正式発表 1.5倍の月額3000円は「適正価格」と強調:運営元が会見で明らかに – ITmedia ビジネスオンライン
月額3000円はやや高い印象もありますが、コンテンツの充実度を踏まえると「適正価格」と言ってもよいでしょう。
特定の球団だけでなく、プロ野球各チームの試合中継を見たい方には、値上げがあってもDAZNが個人的にはおすすめです。
【パ・リーグTV】パ・リーグファン必見!コンテンツの深さが売り
パ・リーグTVは、その名前の通りパ・リーグのコアなファンにおすすめです。6球団の1軍主催試合はもちろん、ファームの試合も視聴できます。また、マルチアングルでの映像など、パ・リーグ主催試合について様々な楽しみ方を提供してくれます。
6球団かそれぞれ出資した事業会社「パシフィックリーグマーケティング」が運営するサービスです。
【リーグ公式】プロ野球ライブ配信・動画・速報|パ・リーグTV
球団のファンクラブ会員であれば通常よりもオトクな料金で利用できることからも、パ・リーグのコアなファンに向けたサービスであることが伺えますね。
Youtubeでも、ライトなファンやあまり野球に興味のない方でも楽しめる切り口で様々な動画がアップされています。もちろん、玄人向けのマニアックな動画もあります。
【スカパー!プロ野球セット】プロ野球をとにかく観たい方におすすめ!
プロ野球の試合をとにかく見逃したくない方には、スカパー!のプロ野球セットがおすすめです。
J SPORTS1・2・3、スカイA、GAORA SPORTS、日テレジータス、スポーツライブ+、TBSチャンネル2、テレ朝チャンネル2、フジテレビ1・2、日テレNEWS24などのチャンネルで放送されるプロ野球中継をまとめて楽しめるプランです。
無料お試し期間もあります。
【hulu,FOD,paravi】プロ野球を含めたオンデマンドコンテンツを楽しみたい方向け
球団の親会社や関連会社が運営するオンデマンドコンテンツサービスの一部として、その球団の試合中継を楽しめるケースもあります。代表例としてはhulu(巨人)、フジテレビオンデマンド(ヤクルト)、paravi(横浜)です。
基本的に主催試合しか視聴できませんが、バラエティやドラマなど他のジャンルと一緒に楽しみたい方におすすめです。
2022年・プロ野球の見どころとネット試合中継サービス
球団別の見どころと試合中継を視聴できるインターネットサービスをご紹介します。
パ・リーグ
近年オリックスやロッテが台頭し、全体としてもハイレベルな争いを繰り広げているパ・リーグ。
オリックス
前年最下位からリーグ覇者に登りつめたオリックスは、吉田・杉本の中軸が今年も役割を果たせるか。また、紅林や来田といった若手のさらなる活躍が期待される。投手陣は前年の疲労からどれだけ回復しているかが鍵となりそうです。
オリックス主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
ロッテ
2年連続2位と実力をつけているロッテ。やはり、藤原や山口といった若手の活躍が欠かせません。外野を含め、全体的にレギュラー争いが激しい印象です。投手陣は若手で実力のある選手が多く、ケガなく過ごせれば怖い存在になりそうです。
ロッテ主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
楽天
楽天は則本・岸・田中と実績のある投手陣に、2年目・早川や期待の西口がどこまで成績を残せるか。2021年は外国人野手の不振に悩まされたが、西川・浅村・鈴木大地の移籍組、生え抜きの島内・茂木・辰己あたりが期待どおりの働きをすれば、上位は間違いないでしょう。
楽天主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
ソフトバンク
ソフトバンクは相変わらずの選手層の厚さが強み。柳田・中村晃・栗原・今宮と実績ある選手にブレークが期待されるリチャード。外国人選手がすでに合流しており、新監督のもとで復活を期す上林などの選手も控えています。
ソフトバンク試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
日本ハム
BIGBOSSこと新庄剛志監督が就任した日本ハムは、三塁手のレギュラー候補・野村に注目。ケガなく1年を過ごし、どれだけの数字を残せるか。西川・中田・大田と従来のレギュラーが抜け、選手層の薄さは目立ちますが、そこを補う選手が出てくるか。チームの雰囲気は良いだけに、期待は高まります。
投手はエース・上沢や2年目伊藤に続く先発投手が鍵になるでしょう。
日本ハム試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
西武
強力打線が売りの西武は、やはり投手陣に穴がある印象。今井・高橋といった若手エース候補がどれだけ飛躍できるかにかかっているでしょう。野手は山川や外崎が実力通りの打撃を見せることが必須といえます。
ベテラン・おかわり君も身体の状態に不安があるなか、三塁手に誰が入ってくるか。外野も絶対的なレギュラーがいないなか、誰がその座を掴み取るのか、注目です。
西武主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、パ・リーグTV、ベースボールLIVE、スカパープロ野球セット、パ・リーグSpecial(楽天TV)です。
セ・リーグ
ヤクルト
前年最下位から日本一を達成したヤクルトは攻撃力が高い印象。山田・青木・村上や外国人選手が揃う打線は迫力満点。
投手陣は若手の奥川・高橋が台頭し、ベテランの小川を軸に石川など計算できる投手もいます。
ヤクルト主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、スカパープロ野球セット、です。
阪神
対抗馬としては、阪神に注目。やはり、2年目の佐藤輝明がどれだけ活躍できるか楽しみです。近本・大山に外国人選手も順調で、中野らその脇を固める選手がその実力を発揮できるか。
投手にやや不透明感はありますが、守備の課題も改善していければ、上位を期待できます。
阪神主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、スカパープロ野球セット、虎テレです。
巨人
やはり、今年も巨人が優勝の筆頭候補のひとつといえます。2021年は屈辱的な結果となり、より気合が入っています。
坂本・丸・岡本といった中心選手に、梶谷・中島・ウィーラー、さらには吉川・若林といった中堅がバランス良く揃っている印象。主力選手の大きなスランプやケガがなければ安定した戦いが期待できます。
巨人主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、スカパープロ野球セット、hulu、GIANTS TVです。
広島
3連覇以降はBクラスに沈んでいる広島は、2020年にセカンドで守備率10割を達成した菊池が残留。林や宇草らが期待に応え、西川がケガなく実力通りの成績を残せれば、強力な打線を形成できそうです。
投手陣も、森下・野村・大瀬良の活躍が期待されます。新人王・栗林とうまく歯車が合えば、戦力としては充実しています。
広島主催試合の試合中継を見れるサービスは、スカパープロ野球セットです。
中日
立浪新監督の中日は、打撃力も高い木下が捕手として更に定着できれば安定しそうです。期待の石川がどこまで成績を残せるかも見どころ。
投手は大崩れはしなさそうな印象で、中日らしい1点を守り切る野球ができれば、自ずと結果はついてくるでしょう。
中日主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、スカパープロ野球セットです。
横浜
三浦新監督が2年目の横浜は、宮崎・ソト・佐野・オースティンと攻撃力の高い選手が揃っており、日本から大田も加入。新しい選手がどうハマるか、注目です。
左腕王国とも呼ばれるほど実力のある先発候補は多い一方で、ケガに泣かされ、メンバーが揃わないことも多い印象ですが、今年はどうなるでしょうか。クローザーだった山崎康晃の復活も期待されますね。
横浜主催試合の試合中継を見れるサービスは、DAZN、スカパープロ野球セット、Paravi、ニコニコ生放送です。
タイプ別のプロ野球試合中継サービス
プロ野球ファンにも特定球団を応援している方もいれば、全体的に見たい人、手軽に観戦したい人など様々な方がいると思います。いくつかのタイプに分けて、おすすめの視聴方法やサービスをまとめます。
地元球団を応援しているファン
ホームゲームだけ観戦できれば十分という方であれば、特にネット配信サービスを利用せずに地元局の番組内での試合中継で満足できることが多いでしょう。全試合を見たい方はDAZNやパ・リーグ球団のファンであればパ・リーグTV、あるいはスカパーがおすすめ。
地元球団ではないが特定の球団を応援しているファン
プロ野球は12球団しかないため、地元にチームがないという方も多いでしょうし、地元に球団があっても応援しているのは別のチームという方もいるでしょう。この場合は基本的にテレビ放送ではなくネットまたはCSの各サービスへの加入が必要です。
やはり、DAZNやスカパーがおすすめになります。もし応援しているチームがJSPORTS放送の対象で社会人野球や野球以外のスポーツも視聴したい方はJSPORTSもおすすめです。
特定の球団というよりプロ野球自体が好きな方
メディアが巨人1強時代から移り変わって久しいですが、ファンとしても色々な球団の情報を得やすくなっており、結果としてプロ野球全体として好きなファンも増えていると思います。
この場合、できるだけ多くの球団の主催試合の放映権を持っている試合中継サービスへの加入が必要です。そうなると必然的にDAZNやスカパーが選択肢に入ってきます。
個人的なおすすめはDAZN
個人的には、まずサービスというよりインターネット中継全般をおすすめします。時間・場所を問わずに視聴でき、自宅で視聴する際もテレビ・モニターと接続して大画面に投影することもできるからです。
そのうえで、やはりDAZNがおすすめ。広島ファンを除き、ということにはなりますが、プロ野球の試合をこれだけ網羅し、かつ料金もリーズナブルです。おまけに、一部ファームの試合や他のスポーツも視聴できるサービスは唯一無二といえます。
若手の成長を見たいなら「イレブンスポーツ」
イレブンスポーツは、インターネット上でプロ野球の多くの球団のファーム主催試合を視聴できるサービスです。ライブ中継・見逃し配信ともに視聴できます。
年間650試合もの中継があり、次世代を担う若手選手をブレイク前から発見できるサービスといえます。