昨今、耳にすることが増えた「データサイエンス」「データ分析」。テクノロジーが進化し、あらゆるデータをたくさん取得できるようになり、そのデータの活用の重要性が高まっています。
データ分析といえば、データサイエンティストやデータエンジニアを始め、理系寄りの人に必要なイメージが強いかもしれません。しかし、マーケティングや経営など、文系人材でも何らかのデータに触れ、活用していることでしょう。
そこで、この記事ではビジネスマン必見のデータ文系おすすめ本をご紹介します。データの高度な処理や分析というより、データに向き合う際のスタンスやステップ、ビジネス成果につなげるためのデータ分析という観点で厳選しています。
データ分析含め、データの活用はDX(デジタル・トランスフォーメーション)における一つのキーワードとなっています。DXについては以下の記事でもご紹介しているので、併せてご覧ください。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)初心者向けのおすすめ本 – スポビズ研究所
データ分析に役立つおすすめ本
データ分析人材になる。 目指すは「ビジネストランスレーター」
まさに「文系でもデータ分析人材になれる」ということを実例をもとに示してくれる本です。データ分析を進める5Dという実用的なフレームワークも、分析の高度な技術というより、ビジネスの考え方に沿った目的の定義の重要性を示しています。
また、データ分析=サイエンス、エンジニアリングではなく、ビジネス理解があり、データサイエンスもある程度理解のある人材の重要性や、その人材は社内で十分に育成できるとしています。
実用的なフレームワークはもちろん、組織としてこれからデータ分析を進めたい人におすすめの本です。
統計学の基礎から学ぶExcelデータ分析の全知識(できるビジネス)
データ分析といえば高度なテクニックを駆使した分析手法を活用するイメージが強いかもしれませんが、身近なExcelでもある程度の分析は可能です。よって、まずはExcelからスモールスタートでデータ分析をしていくのがおすすめです。
この本では、Excelを用いた具体的なデータ分析手法はもちろん、そのベースとなる統計学の基礎知識をExcelの操作も交えながら学べます。
最強のデータ分析組織
データ分析は、ひとりで完結するものではなく、ビジネスで成果を出すための手段のひとつです。よって、分析自体が目的になることはなく、分析によって導き出された示唆を他部門や他メンバーに活用してもらう必要があります。
また、データ分析チームだけでなく、他部門にもリテラシーを高めてもらうことでより効果的にデータ活用を行えます。本書は、そんなデータ分析組織を構築するための方法論を具体的かつ分かりやすく示してくれます。
統計学が最強の学問である[ビジネス編]
データ分析を学ぶうえで、「統計学」の知識が非常に有用です。たとえば、売上やアクセス数などが直近の推移や過去の平均から増加している際、それが統計的に有意かどうかを見極める必要があります。その際、統計学の「検定」が役に立ちます。
データ分析の全体設計時や、具体的な分析作業を行う際、最低限の統計学の知識があればより精度の高い分析になるでしょう。
資格を通じてデータ分析を学ぶ
データ分析やデータサイエンスのスキル定義が進んできており、資格もいくつかあります。まずは資格取得を目標にデータ分析を勉強するのもおすすめです。資格勉強のための本も出版されているので、いくつかご紹介します。
最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック
2021年から開始された「データサイエンティスト検定」。データサイエンスの各分野について、身につけるべき知識をまとめて分かりやすく解説しています。項目ごとにまとまっているため、リファレンス的にも活用できます。
データ分析実務スキル検定 公式テキスト
より実務に活用できるスキルの証明となる「データ分析実務スキル検定」。基本的な考え方からプログラミング言語やデータベースなど、エンジニアでなくても必要な知識を網羅しています。
マーケティングに役立つデータ分析のおすすめ本
マーケティングにはデータ分析が付きものと言って良いでしょう。市場調査やWebサイトのアクセスデータなどからどのようなインサイトを発見できるかで大きな差につながります。
マーケティングにおけるデータ分析の考え方や具体的な手法を学べる本をご紹介します。
マーケティングリサーチとデータ分析の基本
マーケティングのリサーチでは何となくデータを集めただけでは有用な示唆は導けません。データ分析により明らかにしたいことを明確にし、具体的な調査内容を逆算していきます。
この本では、マーケティングリサーチやデータ分析との向き合い方から具体的な手法まで網羅的に解説してくれます。
「数字指向」のマーケティング データに踊らされないための数字の読み方・使い方(MarkeZine BOOKS)
特にデジタルの世界では、マーケティングにおけるあらゆるデータを計測できます。だからこそ、数字に踊らされないためのリテラシーが必要です。
データドリブンでありながら、データに溺れず本質を見抜くためのスタンスを解説してくれるのが本書です。
データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標
データが取得できるからといって、すべてのデータを分析すればよいわけではありません。時間や人手には限りがあるからです。
本書は、マーケティングで見るべき15の指標について解説しています。データ分析からマーケティング施策につなげるうえで苦労している人は、この15の指標を踏まえKPIを見直してみると良いでしょう。
新装版 鈴木敏文の統計心理学
日本最大のコンビニチェーンで、最も多くの消費者に頻繁に接しているセブンイレブン。その膨大な統計データと向き合い、経営に役立てるうえでの考え方を学べます。
「そんなデータの見方があるのか」と発見の連続です。データと向き合いながら消費者の心理をどう照らし合わせるのか、非常に実用的な本です。
より具体的なデータ分析手法を身につけるならプログラミング言語も
本記事でも紹介した本にもありますが、ある程度のデータ分析はExcelでも可能です。しかし、より高度な分析にはプログラミング言語も必要となります。
数あるプログラミング言語のなかでも、データ分析に適しており近年人気も高いのがPythonです。
本ブログでもPythonのおすすめ本をまとめているので、興味のある方はご覧ください。