筆者は志賀高原エクストリームトレイルのULTRA(54km)を2年連続で走った。
その経験を踏まえてどのように攻略すればよいかを紹介する。
志賀高原エクストリームトレイルULTRA コースマップ
2021年のコースは上記の通りだ。
コースマップのダウンロード先はこちら。
.GPXファイルのダウンロードはこちら。
志賀高原エクストリームトレイルULTRA 標高差図
標高差図は上の画像の通りだ。これは公式HPにあるものではなく、筆者が実際に走った際に取得したデータだ。
見ての通り、最初の20kmはかなり標高の高いところを走る。そもそもスタートがかなり標高が高い。ホテルの階段を上がるだけで息切れをする人もいるくらいだ。
上位を目指す立ち回り
筆者は2019年のULTRAでTOP10に入った。2019年大会はまれにみる悪天候であり、ロストする選手やリタイヤする選手が続出していた印象だ。
2020年大会ではTOP20にまで落ちた。レベルが上がったこともあったが、2019年大会と立ち回りを変えて走り、それがうまくはまらなかった。
それらの経験を踏まえて、どういう立ち回りが賢く、上位を目指せるかを考察していく。
第一エイドまでは7割で
第一エイドまでは約17kmある。17kmといっても90%が標高2000m以上を走り、かつかなりのテクニカルコースだ。この一番きついセクションを終えてもまだ4分の1ということに絶望してしまいそうになるが、第一エイドを超えてからが非常に重要になってくる。
最初のこのセクションで遅れてしまっても後半で簡単に追い上げられる。筆者も実際第一エイドまでで20分差をつけていたランナーに最後の最後でまくられた。
つまり第一エイドまでのセクションは頑張る必要はない。特に小刻みなアップダウンが苦手なランナーは特にだ。
ただ、最悪でも15~20分差に抑えていないといけない。欲を言えば10~15分だ。それだけなら、残りの40kmで詰められる。
第一エイドまでは余裕をもって、でも、ある程度のペースで。
まだ半分も終わっていないから、焦らず走る。
これが重要だ。
奥志賀のループが一番きつい
ULTRAは第一エイドを超えてさらに奥へ行く。
途中かなりの傾斜のゲレンデがあるが、ここを超えれば下りと平坦で第二エイド、第三エイドに向かう。
ここの平坦(ロード)が一番きついのだ。が、同時にタイムを稼ぐセクションでもある。登り、下りが苦手なら平坦で頑張り、1km当たり30秒ずつ詰めていくことも可能だ。
逆に言えば、ここに至るまでで足が疲れ切っていたら、平坦でペースがガタ落ちし、後ろからの追い上げにおびえることになるし、前を追えないストレスも相まって、パフォーマンスが極端に低下する。これは経験談だ……。
第三エイドを超えてからが勝負
ここまでくればあとはどぎついゲレンデを2つ乗り越えればゴールだ。ここを走れるランナーなんて、TOP6に入る選手くらいだ。なので、ここで差が開くことはほぼないと言っていいだろう。
逆に言えば、ここを他の選手と違うスピードで走れればタイムを稼げる。ここまで余裕を残しておくことはかなりのアドバンテージになってくる。
ここはポールを使えば割と速く登ることができる。
どういう練習・対策をすればいいのか
ULTRAでの対策練習はロードを速く長く走る練習がいい。きついトレイル部分は前半と後半のみで、20km程度がロードだ。
トレイル部分で差が出るのは前半部分だけだし、ロードを速く走れるようにしておくのが賢明だ。
最低でも1km5分前後で走れるようにしておくべきだ。しかも、それを疲れた足で走れるように。
ポールを使うべき・練習必須
志賀高原ではポールは非常に役立つ。可能なら第三エイドにポールを置いておいて、ラストのセクションで使うべきだ。
ポールは当日使おうと思ってもうまく使いこなせる人はほとんどいない。なので、普段の練習から使っておくことが重要だ。
「邪魔」と思わない程度には体になじませておこう。
集中しきらない練習
集中しすぎると、集中が切れたときに体の重さが著しく増加する。
「頑張る」と決めたセクションのみで集中できるように、集中しきらないような練習も必要だ。
集中したくないときは無駄なことを考えておけばいい。
完全な準備をする
必要なものは
- ザック 5L以上
- 補給食 3000kcal以上
- 防水ウェア
- 手袋
- ポール
最低限はこれだ。あとは必須装備を加えれば完璧だ。
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ポールはlekiかsinanoが最もいい。他の安いものを買っても「安物買いの銭失い」だ。最初から質のいいものを買うことをおすすめする。(経験談)
まとめ
- 前半はある程度抑える
- 第一エイドを超えてからが勝負
- ポールを使う