トレランをするにあたって最初に買うであろう『トレランシューズ』。
数多のメーカーが参戦している市場で、多種多様なシューズがある。
路面がめまぐるしく変化するトレランではシューズのほんのわずかな違いが、疲労度や怪我につながりかねない。
今回は筆者が履いたことのあるシューズをメインとしてレベル別、値段別に紹介していこうと思う。
トレランシューズの性能を決める要因
トレランシューズの着目すべき項目は以下の通りだ。
- アウトソールの素材(滑りにくさ)
- アウトソールのラグの高さ(転びにくさ)
- 撥水素材の有無(全天候対応できるか)
- 水の吐き出しやすさ、乾きやすさ(快適度合)
- 軽さ
- 耐久性
主に着目されるポイントだ。
実際に走る距離や個人的に大事にする項目は人それぞれなので、何を大切にしたいかを考えなければならない。
また、天候や路面、山によってシューズを変える猛者もいるし,100マイルレースなどになってくると、エイドでシューズを交換することもある。
そういった面での耐久性や着脱性を重視するランナーもいるので、その辺りの細かい部分はトレランを続けていくうちに理解が深まってきて、自分なりのこだわりのが出てくるだろう。
最初はおおまかなポイントを押さえておくといい。
アウトソールの素材
- コンチネンタルグリップ(adidas terrex)
- コンタグリップ(salomon)
- グラフェン(inov-8)
などが代表的なものだ。
実際に走ってみると、筆者的に最も優秀なのはadidas terrexのコンチネンタル一択。筆者の周りのランナーも口裏をそろえたのかと思うくらい「コンチネンタルはやばい!」と言う。
きゅっと止まるので,下りで滑ることはまずない.もし滑るのであれば筋肉不足を疑った方がいいレベルですごい.なぜこのシューズが売れていないのか気になるほどだ.
salomonのコンタグリップとinov-8のグラフェンの違いは正直わからない。
どっちも滑るし、どっちもグリップ感はまずまずといった感じ。
強いていうなら、軽さと屈曲性が登りに活きてくるsalomonの方がいい気がする。ただ好み的にはinov-8の柔らかさを求めるランナーもいるので、ここは甲乙つけがたい。
アウトソールのラグの高さ
ここが通常のランニングシューズと違う点だ。
最近のランニングシューズは裏がつるつるのものが多いが、トレランシューズでは、不整地を走るのでそうもいかない。
滑らないように、路面をひっかくようなアウトソールに加工されている。このごつごつと出た突起の部分をラグという。
メーカーでの差はもちろん、メーカーの中でも大きな差がある。
例を挙げるとするならば、salomon sense と salomon sense SGだ。
前者はラグがかなり低くロードシューズに近く軽量、後者はラグが高くより山岳向きで前者に比べれば重め。
ここは好みがはっきり分かれるので、履き比べるなどして感覚で決めていただきたい。
撥水素材かどうか
トレランで撥水素材といえばGORE-TEXだ。これはウェアなどに用いられている場合が多いが、シューズにも使用されている。
特にsalomonに多く使用されている印象だ。
CORE-TEXとは簡潔にまとめると、
- 防風性
- 浸透性
- 耐水性
これらに優れている。詳しくはこちらを参考にしていただきたい。
GORE-TEXが使用されていると靴下が水でぐちょぐちょになったり、足裏がふやけて痛むことがなくなる。
また、防風性に優れているため冬は暖かい状態を維持できる。
水を吐き出しやすいか
トレランでは雨上がりから時間が経っていても日当たりの関係でぬかるんでいたり、水たまりが残っていたりする.
場所によってはずっと水たまりがあるところもある。トレランをしていると3回に1回はそういった道を走る。その時にシューズが水を吸って重くなることが多々ある。
メッシュ素材なんかがいい例だ。水を吸ってただでさえ重いトレランシューズがさらに重くなる。
生地がメッシュ状でも靴に侵入した水が吐き出されれば問題ないが、そんな都合のいい構造にはなっていない。
ただ、salomonやadidas terrexは合繊のものがあり、そもそも水を吸わないものもある。
他の『hoka one one』や『inov-8』、『altra』などはメッシュ素材しかなく、雨の日は非常に弱い印象だ。
オールラウンダー的に使用したいのであれば、salomonかadidas terrexだろう。
ウルトラなどをしたいのであれば,一般的には 『hoka one one』や『inov-8』、『altra』 を使うランナーが多いのでそちらだろう.
上のような画像のシューズには細かい穴があいており、水が吐き出されやすい。
長時間走るトレランでは不快になる部分を取り除く必要があり、こういった細かい部分が重要になってくる。
初心者におすすめのトレランシューズ
安く、エントリー向けのシューズ。ショートからロングまでに対応しており、万能なシューズ。物を選べばGORE-TEX搭載もある。
中級者におすすめのトレランシューズ
ラグの高さの好みがわかれば、そこからちょうどのラグのシューズを履こう。ここではトレラン中級者によく好まれるシューズを紹介している。
上級者におすすめのトレランシューズ
コンチネンタルグリップやコンタグリップなどの高性能のグリップはきゅっと止まることができるため、相応の足の筋力が必要になってくる。そのためある程度走れる上級者でないと履きこなすのは難しい。
元日本代表がガチですすめるシューズ
ここまでレベル別でおすすめしてきたが、初心者でも上級者でもぜひ履いてほしいシューズを紹介していく。
この記事で紹介しているトレランシューズは筆者はほとんど履いているので、信用してほしい。
アディダス テレックス スピード フロー
クッション性、撥水性、水吐性、軽量性、グリップ力に優れており、万能シューズとなっている。レースよりはトレーニング向きのシューズである。値段も6000円(2021.09現在)と非常に安く、2万5000円近いシューズを一足買うよりも、これと以下で紹介するシューズを練習用とレース用で2足購入し、1万5000円払う方がお得だ。
正直、2.5万円のシューズよりもこちらのほうが優れている。なので、高価なシューズを買う理由がもはや見つからない。
アディダス テレックス スピード プロ
クッション性、撥水性、水吐性、軽量性、グリップ力に優れており、上で紹介した『 アディダス テレックス スピード フロー 』よりも高速なシューズとなっている。極限まで削られたクッションとアッパー素材。前足部も補強されており、石を蹴っても指はまったく痛くならない。
salomon sense 7 SG
salomonのトレイルシューズで最もラグが高く、クッション性に優れている。
アウトソールの屈曲性もよく、シューズを履いていながらにして履いていないかのような感覚で走ることができる。salomonおなじみの靴紐で、着脱性、ホールド性はピカイチ。
筆者が日本代表に選ばれたレースではこれを着用していた。
まとめ【軽い・速く走れるトレランシューズおすすめ】
今回はトレランシューズをまとめてみました。
個人個人にシューズに求めるものは違うと思うので、ここで紹介、解説したことを参考にしてもらって、自分の好みのシューズを見つけてもらえると幸いです。