長期的にファンを増やすために大切だと思うこと

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スポーツビジネス
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今回は、タイトルの通り「長期的にファンを増やすために大切だと思うこと」について書きたいと思います。

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なぜ長期的にファンを増やすことが大切か

そもそも、なぜ長期的にファンを増やすことが大切なのでしょうか。スポーツビジネスにおいて、収益を得るには「ファン」の存在は欠かせません。「ファンあってのプロ野球」と言われるように、ファンがいるからこそプロ野球が(興行的に)成り立っているのです。「興行的に」というのは、エンタメとしてはもちろん、ビジネスとして成り立っているという意味です。

ひとつは、人口減少の「Society」的な外部環境のなか、ひとりあたりのLTV(Life Time Value)を高めることが必要である、ということです。

もうひとつは、特にプロスポーツは「先が読みにくい」ビジネスであるという点です。

特に2019年オフのFAでは、多くの主力選手や実績のある選手が移籍しました。プロスポーツは「人気商売」とも言われますが、基本的には選手の人気に紐づき、その総和がチームとしての人気になると考えてもよいかもしれません。ということは、人気選手の移籍はチームにとって死活問題となります。

ファンとなるとっかかりは「選手」であったとしても、その選手がけがをしたり移籍して抜けても「チーム」を継続的に応援してもらえるよう、予め仕掛けをしておくことが大切です。

長期的にファンを増やすにはどうしたらよいか

では、仮に好きな選手がいなくなってもチームを引き続き応援してもらうにはどうしたらよいでしょうか。あくまでアイデアという前提で思いつくことを書いてみます。

「後継者」をメディアを通じて広く伝える

選手はプロである以上、より条件の良い球団やより高いレベル(MLB)でのプレーを求めるのは必然であるといえます。つまり、人気選手は流出する可能性があることを前提としておく必要があるでしょう。

しかし、スポーツはある意味「ストーリー」を売っているビジネスともいえます。前シーズンは最下位だったチームが優勝すれば感動も増幅するといった具合です。似たような原理で、その人気選手が可愛がっている後輩選手の存在をアピールすることで、次はその選手を応援しよう、と引き続きチームを応援してくれるかもしれません。

生え抜き選手を大切にする

これはあまり説明が必要ないと思いますが、たとえば人気選手が衰えで引退しても、監督やコーチなどのポストでチームに居続けてくれれば、その選手のファンも応援し続けてくれるでしょう。「選手として引退しても、その後のキャリア形成を考えてくれるいい球団」という評価を得ることもできます。

チームを強くすることと、生え抜き選手を大切にしているように見せること(球団が実際に大切にしていても、それがファンに伝わるかは別次元だと思います)が必ずしも両立しないところにプロスポーツ興行の難しさはありますが、これは重要なポイントだと思います。

プロスポーツチームの一丁目一番地であるスタジアムを充実させる

これはひとことでいうと「好きな選手を見に来ていたはずなのに、いつの間にかスタジアムが居心地の良い空間になっていた」という状態をつくることです。前にも書いた通り、多くの人が特定の選手のファンで、その延長戦でチームを応援しているケースが多いと思います。

入口としてはそれで十分なのですが、その選手を応援しにスタジアムに通ううちに、スタジアムを気に入ってもらう必要があるでしょう。それは応援の楽しさなのか、充実したスタジアムグルメなのか、はたまた楽しいイベントなのか、人によって様々ですが、スタジアムはよほどのことがない限り移転することはありません。スタジアムを「第二の家」くらいの感覚にさせることができれば、仮に好きな選手がいなくなってもチームを引き続き応援し、別の好きな選手を見つけてくれるでしょう。

余裕があるうちに、長期的な種をまく

長期的にファンを増やす重要性と、そのためにはどうすればよいか、ざっと書いてみましたがいかがでしょうか。

プロスポーツに限らず、うまくいっているうちに次の手を準備しておくことが大切なのはいうまでもありません。直前になってからでは遅いのです。特にプロスポーツはそのタイミングが突然やってくるからこそ、あらゆる状況を想定し準備することが重要なのでしょう。

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人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。
 
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