露出目的だけのスポンサーシップはもう時代遅れ?

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スポーツビジネス
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全然現職とは関係ないスポーツビジネスを中心とした内容についてつらつらと書いてきたこのブログも、開始して約2ヶ月。
これまでの記事を振り返っていて「そういえばスポンサーシップについて書いてないなー」と思っていたところ、興味深い記事が目に留まりました。
 
Twitterでは挙げていたのですが、こちらです。北九州市に本社を持つ濱田重工がZOZOマリンのスポンサー(ネーミングライツ取得)になった理由についてです。

 

ZOZOマリンスタジアムについて

そもそも、ZOZOマリンスタジアムは2018年シーズン終了後、比較的大きな改修が行われていました。「ホームランラグーン」の新設(いわゆるホームランテラス)やサブマリンシート、両サイドのベンチの上にあるボックス席・ダグアウトボックスです。近年はこのような改修が各地で進んでいますね。どんどんフィールドが狭くなっているのも、観戦者の視点でスタジアム改修が行わているといえるのではないでしょうか。メジャーリーグの球場に目を向けても、ファールゾーンが本当に狭く、その分ファンはプレーの迫力を間近で感じることができます。
ピッチャーとしては、どんどんやりづらくなっているかもしれませんが、、多少打高投低になりつつあるのも無関係とはいえなさそうです。
 

濱田重工がネーミングライツを取得した狙い

記事によると、まず第一に会社が120周年にあたりロゴマークや社名表記をリブランディングしており、それを広く訴求するため「濱田重工120周年記念ダグアウトボックス」の名のもと、社名やロゴの入ったボックスシートの設置ということでした。これは、スポーツ媒体として活用する、つまり露出目的の従来型スポンサーシップといっていいでしょう。
個人的に注目したのは2番目の理由で、「就職志望者を増やしたい」ということでした。本社は北九州市ですが、営業所は千葉県内にもあり、千葉県の就職予備軍である高校生に興味を持ってもらう狙いです。知名度向上といえば露出型と大差はないかもしれませんが、「採用」につなげるという意図は明らかに露出目的とは異なるように感じます。あとはスポンサーとして、ボックスシートネーミングライツを取得して終わりではなく、それらの権利を活用し「採用」という目的に対してどのような施策が打てるか、も重要なのではないでしょうか。
 
また、濱田重工は社内の福利厚生として1部を自社で取得し社員が観戦できるようにもなっています。自分が勤めている会社がプロ野球球団のスポンサーをしていて、球場内でも大きくそれが出ていたり、自社がネーミングライツ保有している席で観戦できたりしたら自ずとロイヤリティは高まりますよね。
 

まとめ

スポーツをメディアとして捉え、露出を目的としたスポンサーシップもこれはこれで一定の効果があるでしょう。しかし、その効果は直接的に図りにくいことや、そもそもマクロ的な経済状況が厳しい面もあり露出だけでは球団側としても売れなくなってきている実感があるのかもしれません。ただ看板があるだけだと記憶に残りづらいですし、景色に良くも悪くも溶け込んでしまい認識すらされないかもしれません。そこで、この記事の「採用」「福利厚生」のように目的が多様化、そして明確化されてきている流れがあるのではないでしょうか。
 
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