先日、京都市下京区(阪急河原町駅より徒歩5分)にあるトレイルフェストさんにお邪魔し、低酸素トレーニングをさせていただきました。
最初に色々な説明とともに注意事項を説明していただき、実際に走ってみました。
初めての低酸素トレーニングで、体に現れる変化など注意深く自分自身に意識を向けてトレーニングに取り組みました。
今回は実際に低酸素トレーニングをして感じたこと・メリットなどを解説していきます。
低酸素トレーニングの効果は?意味はある?
低酸素トレーニングとはよく聞きますが、本当に効果はあるのでしょうか。
そもそも低酸素トレーニングとは?
低酸素トレーニングとは、マラソントップアスリートがよく行っている「高地トレーニング」を基にしたトレーニング方法です。
標高が高い場所は「酸素が薄く」、「気圧が低い」のです。
そのためそのような環境下で練習すると、身体が一度の呼吸でより多くの酸素を取り入れようとして、最大酸素摂取量が向上します。
しかし、気圧が低いため体への負担が大きくなります。
低酸素トレーニングでは、気圧による身体への負担がないままトレーニングをすることができます。
それが低酸素トレーニングの仕組みです。
低酸素トレーニングの効果は?持久力・筋力アップ
低酸素の中でのトレーニング効果はこの通りです。
- 筋肉中のグリコーゲンの増加
- ミトコンドリアの増加
- 更なる脂肪燃焼効果
- 糖代謝の上昇
- 血管拡張
これらの効果の結果、持久力と筋力が向上します。
ヘモグロビン・ミトコンドリアの増加が低酸素トレーニングの鍵
体内酸素量が低下することで、最大酸素摂取量が上昇することは先ほど説明した通りです。
そのおかげで酸素と結びついて酸素を届けるヘモグロビンも増加します。
結果的に貧血対策にもなってきます。
また、酸素を通してエネルギーを生み出すミトコンドリアの数も増します。
これらのおかげで省エネで力強く長時間走れる身体になるのです。
最速でマラソンサブ3を目指すなら低酸素トレーニングは必須
最速でマラソンサブ3を狙うなら低酸素トレーニングは必須です。
その理由を解説していきます。
マラソンのトレーニングには低酸素が有効
先ほど、低酸素トレーニングの効果を紹介しました。
その中でも筋グリコーゲンの増加は、マラソンのパフォーマンスに大きく影響してきます。
数時間走り続けるマラソンには、筋肉中のエネルギー量がどれだけあるかが鍵となってきます。
また、血管拡張効果もあるため、筋肉中により酸素を送る量が増加します。
低酸素トレーニングはそのエネルギーを増加させる効果があるので、積極的に低酸素トレーニングを行うことで更なる持久力の向上が見込めます。
低酸素トレーニングはダイエット目的に最適【マラソンのための減量】
低酸素内でのトレーニングは通常走るよりも多くのエネルギーを消費します。
そのためダイエットにも効果的であることが科学的に証明されています。
また、糖代謝も促進するので、糖尿病患者に対しても効果があります。
低酸素トレーニングマスクを使うのも効果的
低酸素トレーニングマスクというものが存在しています。
リオオリンピックマラソン銅メダリストの「ゲーレン・ラップ」も低酸素トレーニングマスクを使用しています。
下記記事で低酸素トレーニングについて解説していますので、ご一読を。
低酸素トレーニング効果の指標”血中酸素濃度(SpO2)”
低酸素トレーニングで強度の指標となってくるのが”血中酸素濃度”です。
最近ではGARMINも血中酸素濃度を測定可能となっています。
精度はともかくとして、新型コロナウイルスにて脚光を浴びた健康指標でもあります。
上表が血中酸素濃度の基準です。
低酸素トレーニング中は80%台で行うことが理想とされています。
通常時に90%を切っていると即座に入院、治療が必要なレベルです。
しかし低酸素トレーニングではそのあたりを基準にしています。
低酸素室内に入ると、本人がしんどいと感じていなくても血中酸素濃度はかなり低下しています。
その状態でトレーニングをするため、低酸素トレーニングの効果が表れるのです。
実際に低酸素トレーニングをしてみた感想
結論から言うと、まったくしんどくなかったです。
ペースは8’00/km
傾斜は12.00%
での条件でしたが、心拍数もそこまで上がらずにトレーニングが行えました。
しかし、血中酸素濃度は
開始後10分で88%
20分で89%
30分で89%
と、90を切っていて、主観的なしんどさとは裏腹に体は悲鳴を上げていました。
そのせいか、太ももの筋肉がじわじわと熱くなるような感覚がありました。
こんな感覚は初めてだったので、おそらく低酸素トレーニングの効果だと思われます。
推測ですが、血中酸素濃度が低下していたため、筋肉が痺れ始めていたのだと思います。
心肺の辛さに対して、終了後は身体的にかなり疲弊しているなと感じました。
また、汗の量も尋常ではなく、指先に汗が垂れて腕を振るたびに汗が前に飛んでいくほどでした。
続けることが大切
筆者には低酸素トレーニングを続けるには時間がなく、入会は断念しました。
しかし、お金も時間もあれば間違いなく入会していると思います。
たった1度ですが、続ければランナーとしてさらに上の段階へ行けると確信しました。
陸上部に所属する中高生、社会人ランナー、トレイルランナー、スカイランナー、など科学的に証明されている強くなる方法にあやかるのも悪くないと思います。
まとめ【低酸素トレーニングの効果】
今の時代、科学とスポーツは密接な関係にあります。
厚底シューズなども科学技術の進歩のたまものです。
強くなりたいなら、勉強して、科学とスポーツの面からアプローチするするべきでしょう。
その一例が低酸素トレーニングだと思います。
ぜひ近くの低酸素トレーニング施設を調べてみましょう。