マラソンやトレランをしていると、必ず行い、最も練習時間に費やすであろう、”ジョグ”。
ジョグにもいろいろ種類があり、目的によってペースや走る場所も様々です。
そんなジョグですが、日本陸上界では頻繁に「ジョグが大切」と言われます。
しかし、なぜ大切なのか、それは誰も解説してくれません、そこで今回はそんなジョグが大切にされる理由や効果、意味を解説していきます。
ジョグが大切な理由!どんな効果や意味がある?
ジョグには種類があり、その日その日によって目的が違うためジョグの方法も様々です。
それではジョグの効果や意味について解説していきます。
そもそもジョグって?リディアードの練習理論にヒント
そもそもジョグの定義とはなんでしょうか。
ここでいうジョグとは「余裕を持ったペースで長時間走り続けられるペース」とします。
こうして定義することで、ランナーのレベルに左右されずに定義できます。
ジョグの目的とは?方法別に解説!
そもそもジョグの目的って何でしょうか。
目的と種類(方法)について解説していきます。
ジョグの種類は?
先ほどジョグには様々な種類があると述べました。
ジョグの主な種類は以下の通りです。
- 疲労抜きのジョグ
- 持久力向上ジョグ
- マラソンペースジョグ
- ポイント練習をつなぐジョグ
- スロージョグ
もっと細かく切っていけばジョグの種類はありますが、メジャーなジョグとしてはこれらが挙げられます。
疲労抜きのジョグとは?
疲労抜きのジョグとは、その名の通り「疲労抜き」を目的としたジョグです。
きつい練習を行った翌日や翌々日までは、疲労が溜まっていますので、疲労抜きのジョグを行います。
走らずに家でじっとしているよりも、体を動かして、血流を促進して疲労物資を流すのが目的です。
ペースジョグとは?
ペースジョグとは、マラソンペースに近いペースで1時間前後ジョギングをする練習です。
これは「持久力向上」を目的としたジョグです。
ある程度速いペースを長めに走ることで、スタミナ向上や体づくりにも一役買います。
一般的には「マラソンペース~マラソンペース+30秒」程度とされています。
スロージョグとは?
スロージョグとは、ものすごく遅いペースで2時間前後ジョギングをする練習です。
話していても息が切れない程度のペースで行うのがポイントです。
これは、マラソンペースなどの速めのジョギングなどでは鍛えられない毛細血管を発達させるための練習です。
スロージョグでは細い血管をより使うことができるので、毛細血管発達につながります。
毛細血管が発達することで速いペースで走っていても、余裕の幅が広がります。
軽視されがちな練習ですが、海外の選手は週一回は取り入れている練習です。
日本ではあまり浸透していませんが、積極的に取り入れてくべき練習です。
ジョギングの効果は?ジョグが大切にされる理由
ジョギングの効果は、心肺機能の発達、体の耐久力の向上にあります。
最近ではランニングエコノミーの改善なども言われています。
リディアードさんによると、
安静時の心拍数が50~60回/分のランナーなら、それを100回/分に上げるジョグをするだけで心肺機能は発達する。
リディアードのランニングバイブル
と述べています。
つまり、どんなペースランニングをしても心肺機能は発達するということです。
逆に言えば心肺機能発達のためにはジョギングが欠かせないということです。これはジョグが大切にされる理由なのです。
しかし、ペースによって持久力の向上や、体づくりの度合い、疲労などが変化してくるため、ジョグのペースは非常に重要になってくるわけです。
ジョグの目的について
ジョグの目的はこれまで述べてきた通りです。まとめると以下のようになります。
- 走力向上(持久力)
- 体づくり
- スタミナ作り
- ペース感覚を養う
- 疲労抜き
ジョグってどうやって取り入れる?手順解説!
ジョグをどうやって練習に取り込めばいいか、悩む方は少なくないと思います。
ここからはジョグの取り入れ方を手順に沿って解説していきます。
ポイント練習は週2回取り入れると考えて、まずはその曜日を決めます。
ここでは仮に水曜日と土曜日とします。
ポイント練習の翌日は疲労抜きのジョグにしましょう。
追い込んで、疲労を抜くというサイクルを繰り返すことで強くなっていきます。
なので、ポイント練習の翌日は必ず疲労抜きのジョグにしましょう。
これで週4日は埋まりました。
ポイント練習の前日はできる限り速めのペースでジョグをしましょう。
速めの動きをすることで、ポイント練習での動きがよくなります。
これで週6日は埋まりました。
最後に余った1日はスロージョグをしましょう。
超スローペースで2時間程度走るといいでしょう。
これで練習プランが決まりました。
練習プランの組み方としてはポイント練習をする日を決めてそこから逆算していくのがポイントです。
ジョグ中は楽に走り続けられるフォームを意識する
ジョグ中はできるだけ楽に走れるように呼吸の仕方から腕の振り方、肘の角度、着地の仕方、地面のけり方、足の上げ方など多くのことを楽に連続して行えるように意識しましょう。
しかし、フォームを意識しすぎてもいけませんし、最初の10分しか保てないフォームはしてはいけません。
全体を通して続けられて、かつ、楽に走れるフォームを意識しましょう。
ランニングフォームは見た目よりも、自分が楽かどうか
ランニングフォームについては、客観視したときに「きれい」「きたない」と分かれると思いますが、これに囚われてはいけません。
大事なのは、見た目のフォームよりも「自分が楽に走れているフォームかどうか」です。
どれだけフォームが汚くても、自分がめちゃくちゃ楽に走れているのであれば、それで勝ちです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ジョグの大切さや、その理由が理解できていれば幸いです。
ジョグはマラソンやトレランにおいて基盤となる重要なトレーニングです。
しっかりプランを立てて、ジョグをしていきましょう。