「3分で勉強できる!スポーツビジネス/マーケティングブログ」では、スポーツビジネスやマーケティングに関連するネタや事例などについて、筆者なりの解釈も加えつつ短時間で読めるような記事を書いています。
私は営業経験がほとんどないのですが、読者のなかには法人向け営業のコンペ案件において、「値段が高い」という理由で敗れた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、「高い」と言われたからといって値下げすることが必ずしも得策でない理由について考えたいと思います。
「高い」は本当の理由か?
コンペで敗戦する大きな理由のひとつになりうるのが「価格」です。特に、製品やサービスの機能だけでは差別化が難しいなかで、重視されるのが「価格」となるのも無理はありません。
しかし、以前少しご紹介した「無敗営業」という書籍内で紹介されている調査データによると、問題は「費用対効果」であり、「価格」ではないとのことです。つまり、お客様に「高い」と言われた際に考えるべきは、「効果に対して価格が高い」のか、「価格に対して得られる価値が低い」と感じているのかを特定していく必要があります。ここを見誤ると、単に値下げしたとしても採用される可能性は低いです。
「高い」は結果論
断られる理由として「価格」が多いのは無理ないのですが、これが「本当の答え」なのかはしっかりと検証する必要があります。「価格」は断り文句として「便利」だからです。読者のみなさまが購買側(消費者)として、本当かは別として「高い」から断った経験がある人も多いでしょう。
断られる側も「高いなら仕方ない」と割り切ってしまう
人間はなにか上手く行かないときや失敗したときに何かと自身を正当化しようとします。「価格」はその正当化にも便利な理由です。「高いといわれたなら仕方ない」と割り切るのは簡単だからです。そのため、本当の理由が別にあるにも関わらず、それに目を背けて「高い」という断り文句を受け入れる、ということも多いのではないでしょうか。
値下げはリスクの方が高い
安易な値下げは、リスクだらけです。確かに、値下げしたら顧客が購入してくれる可能性はあります。しかし、値下げに依存するのはリスクしかありません。「高い」が購入に至らない本当の理由でないならば、値下げしたところで購入してもらえないだけでなく、失敗した本当の理由を見つけて次のアクションにつなげることができないのが何より問題だと思います。
toB・toCに関わらず、安易な値下げを実行してしまっていないか、振り返ってみてはいかがでしょうか。