チームを超えた自主トレの是非

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「3分で勉強できる!スポーツビジネス/マーケティングブログ」では、スポーツビジネスやマーケティングに関連するネタや事例などについて、筆者なりの解釈も加えつつ短時間で読めるような記事を書いています。

年が明けてプロ野球の自主トレのニュースも出てくるようになりましたね。今回は、最近よく見られる「チームを超えて一緒に自主トレを行うことの是非」について考えてみたいと思います。

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最近流行りの「合同自主トレ」

数日前にこのようなニュースが出ていましたね。

www.nishinippon.co.jp

2年連続でパ・リーグ本塁打王に輝いている西武・山川選手がソフトバンクの育成選手でとてつもないポテンシャルを持った砂川選手と合同で練習をし、そのうえ色々とアドバイスをしているようです。

この件に限らず、近年は球団の垣根を超えて一緒に練習を行い、お互いに技術的なアドバイスや意見交換をすることも珍しくなくなりました。

「合同自主トレ」が批判される理由

私の持論を述べる前に、なぜチームを超えた「合同自主トレ」が批判されるのかについて説明してみます。

ファン心理

この例でいうと、山川選手の指導により砂川選手が頭角を現したら、確かに西武としては厄介な存在になりえます。ましてや、2年連続で1位西武・2位ソフトバンクなので、そう考えるファンがいるのも理解はできます。

OBなどの心理

今では考えられないかもしれませんが、昔は他球団の選手と仲良くすることなどはありえなかったようです。そのような時代でプレーしてきたOB達からすると、単純に理解不能な事象ということでしょう。

他にも色々とあると思いますが、一番は「ライバル球団の選手を手助けしてどうするんだ」という意見だと思います。

「チーム」である以前に「リーグ」である

上記のような批判が出る根底には、プロ野球の各球団が「ライバル」でしかないという考え方です。確かに、プロ野球は毎年優勝を争い、選手単位では戦力外になる選手も一定数いる厳しい世界です。しかし、ビジネス面で考えると、「決まったパイを取り合う」のではなく、「パイ全体を広げること」が大切です。

たとえば、プロ野球では約140試合のうち70試合程度はアウェーの試合で、いくら自分のチームが強くても相手が弱くて人気がなければ収益が回らなくなってしまいます。あるいは、自分のチームだけが強すぎて毎年のように簡単に優勝していたらそのうちファンは飽きてしまいます。人間は飽きやすい生き物ですし、スポーツという「エンタメ」には「振り幅」が必要です。その「振り幅」が全力で戦っている結果だからこそ、ファンは感動します。

となると、各チームが協力してファンに最高のエンタメを提供することが大切だと思います。球団は「会社」ではなく「部署」と捉えると分かりやすいかもしれません。「プロ野球」という会社のなかに「西武」という部署や「ソフトバンク」という部署があるイメージです。

そう考えると、似たようなタイプの選手で集まって、その目的に沿った練習メニューを一緒に取り組むのは非常に良いことなのではないでしょうか。

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