招待券ばらまきの落とし穴 ~かつてはプロ野球でも招待券が広く流通~

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こんばんは、アラサーSEです。今週も1週間頑張っていきましょう!
本日はスポーツ界でまだまだ行われていると思われる「招待券ばらまきの落とし穴」について書いてみます。
 

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なぜ、招待券を配るのか

みなさんはスポーツの試合(有料)を招待券で観戦に行ったことはありますか?野球、サッカー、バスケ、などなど競技やレイヤー問わず何かしらの試合に「招待券」で観戦した経験のある方はそれなりに多いのではないでしょうか?
なぜ、試合の主催者(興行主)は招待券を配るのでしょうか。
 
真っ先に考えられるのは、(収益を無視して)とにかく目先の集客ですよね。タダで観られるのですから、とりあえず足を運んで損はないはずです。では、なぜ目先の集客に走るのでしょうか。
招待券に走りがちなチームは、おそらく普通にチケットを販売していては中々観客が集まらない、人気度の低いチームでしょう。どうせ売れないのであれば、招待券で人を集めて今後は有料でチケットを購入してくれれば、と考えるのは自然です。それに、招待券で来た人でもいいから集客できればスポンサーにとっては価値が高まりますし、試合が放送される場合は観客席が映された際の見栄えは良くなります。
 

招待券ばらまきのデメリット

ここからが本題、招待券をばらまくことによるデメリットです。これを考えるうえで、観客側の目線に立つことが必要だと思っています。
私自身も経験がありますが、招待券をもらう試合というのは元々興味の薄い競技なりチームだと思います。興味のあるチーム(つまり、ファン)だったら自分からチケットを買いに行くでしょう。「タダ」で、「あまり興味のない」試合であれば、とりあえず招待券はもらっても、当日何かしらの用事なり仕事ができてしまったら「別に試合に行かなくていいか」となってしまう方もいるのではないでしょうか。
 
仮に、その試合に行くことにしたとしましょう。招待券で観る試合なので、その競技やチームを初めて観ることが多いはずです。そこでは、ルールがよく分からない試合が繰り広げられています。観客席を見渡せば、空席が目立ち、盛り上がりも今ひとつ。。美味しそうなグルメも見当たらない。。
もしそんな状況だったら「また来たい」と思うでしょうか。日用品のような必需品ならまだしも、スポーツのように余暇を使って楽しみに来ているお客さんをがっかりさせてしまったら、もう二度と来てくれないでしょう。
 
また、「どうせタダで行けるから」というイメージがついてしまうと、よほど興味がない限り能動的にチケットを購入するまでは至りませんよね。
 

招待券の活用法

ここまでで言いたかったことは、招待券は「絶対に」良くないということではありません。あくまで、「とりあえず、目先の集客を求めて」ではなく戦略的に活用する必要がある、そして活用するにも順序があるということです。
初めて来てくれた人にも楽しんでもらえるよう、試合の質はもちろん(コントロールできない部分の方が大きいですが)イベントやスタジアムグルメ等の仕掛けがあったうえで招待券を活用し、リピーターになってもらう。あるいは、地域の子どもを親子連れで招待(親は有料)し、子どもに「また来たい」と思わせる(子どもが行きたいと言えば、必ずと言っていいほど親もセットで来場しますよね)。
「空席が多いから」ではなく、満員に近いからこそ、その盛り上がりを初めての人に体験してもらい、そのコンテンツ価値を伝える。
もっともっと、このような活用に変わっていくと良いのではないかと思っています。
 

まとめ

「招待券」は目先の集客は増えるので、ある種「特効薬」のように感じます。しかし、身近な例に置き換えると値引きすれば目先の売上は上がるが、ブランドが毀損され、長期的な売上が落ちる、みたいな話と根本は同じだと思います。
この「招待券ばらまきのデメリット」を理解したうえで、戦略的に活用していくことが大切ですね。

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