ブログ「ITからスポーツ界へ」をご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、「なぜスポーツで稼げるのか」について書いてみたいと思います。
スポーツがビジネスとして成り立つ理由
その答えとしては、ありきたりですが
- 試合を観に来てくれるファンがいるから
- 放送事業者が試合を放送する価値を感じ、「放映権」として買ってくれるから
- スポンサーがその試合、あるいはチームにメリットを感じ、スポンサーフィーという形でお金を入れるから
- スポーツチームにブランド価値があり、「グッズ販売」等の形で収益が還元されるから
といったことが考えられます。
要はスポーツビジネスの根幹
- チケッティング
- 放送
- スポンサー
- ライセンス
ということになるのですが、ではなぜこれらの事業が成り立つのでしょうか?
それは、やはり試合のコンテンツ価値の高さに尽きると思います。
ファンは何を求めて球場・スタジアムに来るのか。これもよく言われることかもしれませんが、スポーツならではの「何が起こるか分からないドラマ性」「感動」といったことが挙げられます。
高校野球・甲子園の逆転劇などを思い浮かべてもらえると分かりやすいのではないでしょうか。
放映権についても同じことが言えます。
いまやテレビがあまり見られなくなっている時代。ドラマやバラエティも「タイムシフト視聴」ができ、CMは早送りされる時代。
そんななか、スポーツに関しては「生(ライブ)」で観てこそ面白さがあるという特性から、相対的にコンテンツ価値・広告価値が上がっています。スポーツのようにライブ性があるコンテンツは、多くの人が同時に視聴し、かつ視聴の質も良い(見入っている)ので、その価値を活かしたマネタイズが可能なのです。
その結果、各放送局やOTTの業者によるコンテンツ争奪戦が起こっています。
ちなみに、試合中継にかかるコストも様々なテクノロジーやプロダクトが登場していることから、近年下がっており、野球やサッカー、バスケだけでなく様々なスポーツが中継されていくことが予想されます。
・Easy Production(プロダクト例)
試合の価値を高めるために大切なこと
スポーツビジネスの根本的な価値が「試合」だとすると、その「試合」の価値をいかに高めるかが重要です。
その「ドラマ性」が大きなファクターだとすると、「どちらが勝つか分からない」状態をいかに仕組みとして作るか、ということになるのではないでしょうか。
たとえば、かつての巨人のV9のように巨人が優勝すると分かりきっていては、観客としては面白くない(昔は違ったのでしょうが)。
※それがいくら応援しているチームだとしても面白くないかなと個人的には思います
そして、その「仕組み」を構築するのは1チームではできないということがポイントになりそうです。
それはそうですよね。「試合」は相手がいて成り立つものですから。
とすると、今後は「チーム」という視点ではなく「リーグ」という視点が必要になります。「戦力均衡」といえば簡単に聞こえるかもしれませんが、チームを超越した「リーグ」がイニシアチブをとり、ドラフト制度やFAなどの移籍に関する取り決めをデザインすることがポイントでしょう。
野球に限らず、様々なスポーツで比較してみると色々と出てきそうです。
プロ野球とMLBを比較しただけでも見えてくるものはありそうなので、今後まとめてみたいですね。
ということで、今回はこれくらいで終了とさせていただきます。
もしよければ、引き続き購読いただければと思います。
関連書籍
合わせて読みたい