トレランの練習は、マラソンなどのように『これ!』といったものがなく、確立されていないのが現状です。
今回は筆者が実際に行っていたトレランの練習方法と理論を紹介していきます。
とにかく山を走る“山に慣れる”
トレランの練習で最も重要なことは、『トレイルに慣れること』です。
ロードとは走り方が全く異なり、ロードの感覚で走ると登りや下りでかなりのロスが発生します。
そのロスをなくすためには、山に対応した体の動かし方を学ぶ必要があり、そのためには『たくさん山を走ること』が重要になってきます。
なので、20~30km(この辺は目的レースに合わせて距離変更)を週2回は走るようにしていました.
これはマラソンでいう距離走に位置づけられると思います。
登りの区間のタイムアタックをする
これは登り区間だけを走るのではなく、20~30kmのトレイル練習の時に、ある程度長い登り区間をタイムを取って走ります。
20~30kmのトレイルだと、3,4回はそこそこ長い登りがあると思うので、そこをタイムを取って走りましょう。
ここでポイントなのが、9割くらいで登りを走ることです。
その後もトレイルが控えているので、9割で走り、登り後もゆっくり走り続けることで、回復させつつ走る能力が高まります。
また、登りはゆっくりペースとレースペースでは走り方が異なってきますので、レースを見越してレースペースで走って、身体の使い方を覚えることが重要です。
登りはゆっくり走ってもほとんど意味がありません。
レースペースでの登り方をつかみましょう。
走りながら回復できる能力を身に着ける
アップダウンが続くトレイルでは、下り、平坦で足や呼吸を回復させることが重要です。
この能力を身に着けることで、長く走り続けることができますし、登りでもパワーのある走りを続けられます。
数10mの間である程度回復できれば、最高です。
そのためには、登りを走り切ったあとに、止まらずにそこそこのペースで走り続けることが重要です。
止まれば誰でも回復できますが、走りながら回復できるのは、ごく一部です。
そのごく一部はトップ選手ですので、この能力を鍛えるだけで、他の選手とかなりの差をつけることができます。
ロードは基礎体力作りと、スピードのに慣れるため
トレイルランナーといえど、レースでは山と山をつなぐ区間ではたいていロードを走ります。
そのロードが遅いと、差が付いたり、そこで体力を削られたりします。
そのためにも、ロードは基礎的な練習として重要です。
筆者はトレイル以外の時は、10~20kmのジョグ、スピード練習を行っていました。
「走る」という単純なことを山に持っていくには、どうしてもロードでの走力は大切になります。
室内トレーニングは筋トレよりバランストレーニング
室内でのトレーニングは筋トレよりも、バランス感覚を鍛えるトレーニングをしましょう。
トレランでは地面のせいで体がぐらついたりします。
そのぐらつきをパワーでカバーしていると、消耗が激しくなります。対して、バランス感覚でカバーすると、消耗も少なくなり、長く走り続けられます。
その方法はバランスディスクを使用しての方法が最もよいです。
筆者もバランスディスクでのトレーニングは行っていました。
まとめ【週間練習予定】
月曜日 | Off |
火曜日 | 10~20kmジョグ |
水曜日 | スピード練習 |
木曜日 | 10~20kmリカバリージョグ |
金曜日 | 10~20kmジョグ |
土曜日 | トレイル20~30km |
日曜日 | トレイル20~30km |
これが筆者が日本代表になったときの練習方法です。
いかがだったでしょうか。
トレランの練習は考えてしないと、意味のないものになってしまいます。
しっかりと目的意識と行動を持ってトレーニングを行っていきましょう。